ニュース<2016年>

千葉市に2度目の要望書提出

ニュース<2016年>

千葉市に2度目の要望書提出

検見川送信所を知る会は2016年7月29日、千葉市教育委員会生涯学習部を訪問し、以下の通りの要望書を提出しました。知る会では鶴岡啓一市長時代の2008年9月にも要望書を出しており、今回が2度目。熊谷俊人市長になってからは初めてとなります。

平成28年7月29日

千葉市長 熊谷俊人様
千葉市教育委員会委員長 中野義澄様

「検見川送信所を知る会」

検見川送信所の文化財保存、利活用の早期実現
及び掲示板設置など周辺整備に関する要望書

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

まずは日頃の市政への取り組みに敬意を表します。また、本会の活動への理解に深い感謝を申し上げます。

本会などが保存・利活用を訴えてきた「旧検見川無線送信所」につきましては、旧局舎の現状調査、文化財調査を終え、今年10月より、屋上の防水改修工事を始め、検見川・稲毛土地区画整理事業地内の用地転換の検討など様々な施策が進んでいると伺っております。

旧局舎は千葉市文化財保護審議会の河東義之委員からは” 将来は国宝に値する“との見解が示された千葉市の重要な文化財でありますが、外壁の崩壊も進んでおり、文化財調査に当たった専門家からも「早期の補修が必要」と指摘されています。

本会では2008(平成20)年9月に保存・利活用に関する要望書を提出させていただいておりますが、現状に照らし合わせ、以下3点を要望させていただきます。ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。

  1. 検見川送信所の保存利活用に向け、スピード感のある施策を実行していただくこと
  2. 千葉市文化財保護審議会にて、文化財指定について諮問していただくこと
  3. 送信所跡地周辺につきまして、文化財にふさわしい整備をしていただくこと。まずは「局舎が歴史的な建造物であり、将来に向けて保存すること」を明記した掲示板の設置を強く望みます。局舎にはここ数年、多数の落書きが見受けられますが、これには局舎が廃墟状態にあるためで、文化財としての価値の周知が市民に行き渡っていないことが考えられます。

以上

もし、求められれば、本会は上記の実現に向け、協力を惜しまないことを申し添えます。

検見川送信所は熊谷市長が2009年に保存を明言してから、現況調査、文化財調査を経て、本年10月から屋上の防水工事が実施されていることが決まっています。ただ、建物の劣化の進行状況を考えると、建物の補修などは急務と考えています。

今回の要望書では、保存利活用に向けてスピード感ある施策、文化財指定についても千葉市文化財保護審議会での諮問をお願いしました。千葉市は<文化財指定は建物の活用方法が確定してから>との考えを示していますが、他の自治体では、文化財指定をしてから、活用の議論に至っています。

例えば、下関市の旧下関第一別館では2005年に市文化財を指定、その後、計画策定に入り、2010年の「田中絹代ぶんか館」オープンに至っております。下関市が実施できたことが千葉市でできない、ということはない、と考えます。

文化財指定は「この建物を大切にしていこう」というステートメントであり、指定には市民に広く存在を知っていただく効果も見込まれます。2度に渡る大規模空襲の被害に遭った千葉市では、多くの人命、建物が失われました。検見川送信所は数少ない近代建築という意味でも貴重です。千葉市には、「歴史と文化を大切にするのだ」との意思表明を期待したいと思います。

ここ数年、建物には、心ない人間からのいたずら書きが増えてしまいました。こうした背景には、送信所局舎が歴史的な建造物であることが知られていない、ということもあるかと思います。まずは局舎が見える敷地内に送信所の由緒などを示した掲示板を設置し、知っていただくことが大事だと考えています。

 

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